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良いデザインとは
まずデザインとは目的設定・計画策定・仕様表現の一連の流れを言います。
「常にヒトを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成する計画を行い実現化する。」この一連のプロセスが我々の考えるデザインであり、その結果、実現化されたものを我々は「ひとつのデザイン解」と考えます。
引用:公益財団法人日本デザイン振興会
つまりは良いデザインとは答えは1つではないのです。
結局は「ユーザーの気持ちを満足させる」ことができるものが良いデザイン
では人の気持ちを知ることがデザインを知るなかで大事になります。
ここから「サクッと学べるデザイン心理法則108」の要約とサンプル例を記載しました。
デザインで使える心理効果①印象
- クレショフ効果:前後に与える情報で印象を変える効果。
- シャルパンティエ錯覚:イメージによって大きさや重さを誤認する錯覚。例)1kgを1000gと単位を変えたり。
- ベビーフェイス効果:赤ちゃんの独特な印象からポジティブな印象を与える効果。
- ヴェブレン効果:価値のある効果をものを欲しがる効果。例)ブランド物など。
- ハロ―効果:目立ったに引きずられ印象が変化する効果。例)○○大学卒、○○会社取締役など
- ホワイトスペース効果:余白などを作り、白の余白、黒文字など対比させることで印象が変わる効果。
- 視線誘導効果:人の目線に引きつられる視線や表情誘導効果。
- 指差し追従:指先や手のひらの示す方向を向いてしまう効果。
- 矢印効果:矢印の先の方向を向いてしまう効果。
- コントラスト効果:似たようなデザインの中で特徴をつけることで印象を大きく変える効果。例)メニューの「おすすめ」など
- トンネル効果:トンネルのように周囲を暗く、中心を明るくすることで視線を引きつける効果。
- バンドワゴン効果:集団帰属欲から他人に同調してしまう効果。例)「99%が満足している」や「売上No.1」など
- ハネムーン・ハングオーバー効果:最初の方がモチベーション高く、慣れてくると次第に低下する効果。例)「新社会人」など
- デコイ効果:あえて劣った選択肢を提示することで印象を変化させる効果。例)松竹梅などのプラン
- ラベリング効果:先入観などを意識したラベルをつけることで印象を変える効果。例)なりたい自分になれる○○
- ゲインロス効果:マイナスの印象を先に与えてからサプライズを与えることで印象を変える効果。例)通常1万が20%引きに
- シンメトリー効果:対照のもの対して好印象を持つ効果。例)人工物と自然の組み合わせ
- スノッブ効果:多くの人が持っていないようなものに魅力を感じる効果。例)○○限定
- ツァイガルニック効果:中断や未完成な方が完成されたものより記憶に残りやすい効果。例)続きはボタンから
- プラシーボ効果:本物だと信じ込むことで身体、精神に影響を及ぼす効果。例)国産、高級
- コンコルド効果:投資した資源を考慮すると非合理な意思決定をしてしまう効果。例)解約すると特典○○が使えません
- ストーリーテリング:情報や単語だけでなく物語として伝えた方が印象に残りやすい効果。例)○○商品は○○手法で作られた
- カリギュラ効果:禁止されるほどやりたくなってしまう効果。例)○○したくない人は閲覧不可
- プライミング効果:先行意識によりその後の行動が無意識に変わる効果。例)高級な○○は好きですか
- アンカリング効果:先に与えられた情報により判断が歪む効果。例)1万円が1000円に
- リーセンシー効果:直前にみた広告などが購買行動に影響を与える効果。
- 単純接触効果:何度も見たり聞いたりすることで好印象をもつ効果。
- ゴルディロックス効果:3つの選択肢があると真ん中を選びやすくなる効果。
- リフレーミング効果:物事のとらえ方を変えるだけで印象が変わる効果。例)99%が満足⇔1%が不満足
- プロスペクト理論:利益より損失を恐れる効果。例)先着○○人。満足できない場合は全額保証。
- テンション・リダクション:購入を決めた後は緊張がゆるみ、別の商品を購入してしまいやすくなる。例)一緒に買うとお得
- 目的匂配:ゴールや完成目前なるとモチベーションが上がる効果。例)あと1つでスタンプカード達成
- ピーク・エンドの法則:ピークとエンドの印象が最も強くなるやすい
- ストループ効果:2つの視覚現象の意味が異なると判断に時間がかかる効果。例)赤という文字と色があっていない
- 認知的不協和:矛盾する2つの認知による不愉快により片方を軽視・否定しようとする効果。例)何もいらない山登り
- 返報性の法則:受けた恩に応えたいと考える効果。例)無料キャンペーン
- ホーソン効果:他者からの注目を浴びることで期待に応えようとしてパフォーマンスが上がる効果。
- ディドロ効果:新たな価値に合わせて所有物や環境を揃えたくなる効果。例)初回無料、○○セット、○○シリーズ
- 口コミ効果:第3者からの意見の方が信憑性が高いと感じる効果。例)お客様の声
- カクテルパーティー効果:自分に必要な情報だけが自然と頭に入ってくる効果。例)○○なあなたにピッタリな商品
- フォールスコンセンサス効果:他者も自分と同じ考えであると考えてしまう効果。
- 吊り橋効果:恐怖や不安により心拍数が上がり、恋愛感情と誤認してしまう効果。
- 符号化特信性原理:記憶する際に外的環境や自身の心理状態によって思い出しやすさが変化する。例)お袋の味と食事風景をセット
- チャンク:人が知覚する情報のかたまりを指す。例)選択肢を5つ以内にする
- 端数効果:きりの良い数字より端数を使った方が安く感じたり、信憑性が向上する効果。例)98.5%の満足度
- デッドライン効果:締切が近くなると焦りが生まれモチーベーションや集中力が上がる。例)期間限定
- デフォルト効果:標準で指定されたものは変更せずにそのままにしたくなる効果。
- 保有効果:所有前後で物の価値が変わる効果。例)返品無料
- カチッサー効果:こじつけの理由であっても深く考えずに無意識に行動を起こしてしまう効果。例)在庫処分セール
- リンゲルマン効果:集団行動で自分の働きが目立たなくなる状況下では無意識に力を抑えてしまう効果。
- ヒックの法則:選択肢を多くすぎると判断をしにくくなる売上や満足度が落ちる効果。
- 文脈効果:文脈によって印象や内容が変わったり意味を理解しやすくなったりする。例)STEP①⇒②⇒…
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デザインで使える心理効果②配置
- 近接の法則:人は近いもの同士を同じグループとして認識する。
- 整列の法則:要素を整列させることで視覚の流れがスムーズになる。
- 反復の法則:同じ形状のものを繰り返し使用することで同じグループとして認識する。
- 対比の法則:周囲との差が大きければ大きいほど強調効果が高まる。
- 連続の法則:連続している形状を同じグループとして認識する。
- 類似の法則:色・形・サイズなどの類似性によって同じグループとして認識する。
- 閉合の法則:一部の情報が欠けていると脳内で補完して認識する。△の一部が欠けていても認識できる。
- 共通運命の法則:同時や同じ方向に動くものは同じグループとして認識する。
- 面積の法則:図形が重なっているときは面積が小さいものが上にあると認識する。
- 対称の法則:対称にあるものを同じグループとして認識する。
- シグニファイア:用途をユーザーに伝わりやすくすること。例)ボタンに影をつけて押せるイメージを出す
- ヤコブの法則:経験則からくる行動イメージ。例)リンクは青色で下線があるなど
- プロトタイプ論理と模範論理:ものをカテゴライズするときに典型例や類似性、体験から分類する。
- ヴェーバー・フェヒナーの法則:人の感覚は受ける刺激の対数に比例して変化する。100円引きでも一万と千円では印象違う
- フィッツの法則:選択の速さは大きさと距離で決まる。例)申し込みボタンが大きく、近くにあるほど効果的
- ドハティの閾値:システムの応答時間が0.4秒を超えるとユーザーの反応速度、コンバージョンが低下する。
- グーテンベルク・ダイアグラム:視線は左右に揺れつつ、左上から右下に向かって移動する。
- Zの法則:視線はZの形状で移動する。
- Fの法則:視線はFの形状で移動する。
- Nの法則:視線はNの形状で移動する。縦型で多い。
デザインで使える心理効果①色
- 色の対比:色の三属性である色相・明度・彩度で色の見え方が変化する。周囲が暗い、彩度が低いと中心がはっきりする。
- 進出色と後退色:色によって距離感が異なる。暖色は距離が近く、寒色は遠く感じる。
- 膨張色と収縮色:明度によって大きさが変わる。明るい色の方が大きく感じる。
- 暖色と寒色:色によって暖かさや寒さの体感温度に影響を及ぼす・赤色と青色では赤色の方が暖かさを感じる。
- 重い色と軽い色:明度によって重さが変わる色彩。明るい色の方が軽く感じる。
- 色によってイメージする味覚:色によってイメージする味覚が異なる。酸味は緑、旨味はオレンジなど
- 味覚イメージと色の違い:自分がイメージする色と味覚が大きく齟齬あると美味しく感じにくい。
- 食品と補色の相性:色相環の反対側に位置する色同士の組み合わせが食品においては相性がよい。
- 音調による色感覚:聴覚刺激から色を意識する色聴がある。高い音調ほど明るい色をイメージされやすい。
- 色が嗅覚に与える影響:嗅覚刺激から色を意識する。視覚情報があることで嗅覚が鋭くなる。
- 嗅覚イメージと色の違い:香りのイメージと色が異なると判断時間や正解率が落ちる。
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その他の心理効果
- ㇺンカー錯覚:ストライプ柄に色を載せると別の色に見える効果。
- ホワイト錯覚:白黒のストライプをのせると明度が変化して見える効果。
- 色の恒常性:照明や周囲の色の変化を補正して知覚する色は変化しない特徴がある。例)全てグレーの写真でも色を感じる
- 環境光の錯覚:周辺光の色によっては色の見え方が異なる。
- チェッカーシャドウ錯覚:影の中の色を実際は明るくみえる。
- エーレンシュタイン錯覚:線の先の集中部が周りの背景より明るくみえる。
- ネオン色拡散効果:黒い十字線の中心に彩度の高い色をいれると丸やひし形がみえて光ったり見える。
- フレンザー錯覚:円にゆがみが発生する模様を入れることで円が螺旋状の渦巻きに見える。
- マッハバンド錯覚:グラデーションに急に差が生じた際に実際に存在しない明るい・暗い線が見える。
- ツェルナー錯覚:すべて平行な水平線に斜めの線をつけると逆方向に傾いて見える。
- カニッツァの三角形:周囲の図形の一部がない状態でも脳が補足し、三角形にみえる。
- ハーマングリッド錯覚:正方形を格子状に並べ交差点の点が点滅するように浮きあがって見える。
- ミューラー・リヤー錯覚:線の両端につけた矢羽の向きにより長さが異なって見える。⇄
- フィック錯覚:同じ大きさの長方形を並べた場合に横より縦向きの方が長く見える。
- バイカラー錯覚:長方形をバイカラーの2色で配色した場合に縦に配色したほうが長く見える。
- デルブーフ錯覚:囲まれた円の大きさに応じて中の物の大きさが変化して見える。余白が少ないほど大きく見える。
- エビングハウス錯覚:周囲に囲まれた図形の大きさに応じて中心の物の大きさが変化して見える。
- ポンゾ錯覚:2本の平行線は背景に奥行きを感じる線があると上の線が長く見える。
- オッペルクント錯覚:等間隔に並べた線と一部線をなくした等間隔線では等間隔に線がある方が長く見える。
- ヘルムホルツの正方形:横・縦ストライプでは縦ストライプの方が横に広がって見える。
- 上方距離課題の錯覚:上の方が距離が広く感じる。文字などの余白も下を少しつけた方がバランスよく見える。
- ジャストロー錯覚:扇形の図形をずらして上下に並べると下の方が長く見える。
- クレーター錯覚:同じ写真で180度反転すると凹んでみえたものが凸に見える。影が上に見えるため、脳が錯覚する。
- 斜塔錯覚:傾いた写真を2つ左右並べると傾いている方向がより角度がついて傾いているように見える。
- 色彩同化グリッド錯覚:白黒写真に5色のグリッド線やストライプ、ドット線をいれるとカラー写真に見える。
まとめ
今回は「サクッと学べるデザイン心理法則108」を要約してみました。
実際の本には言葉だけでなく写真なども多く使用し、とても分かりやすく記載されておりました。
購入して損しない一冊です!
その他、デザインを実際に勉強する際にUdemyのデザインコースなども利用すると良いか思います。